

フランス 40フラン金貨 1812年 ナポレオン1世 パリ鋳
ナポレオン1世の肖像を描いた40フラン金貨。ナポレオンの頬あたりに斜め線の傷があるが、これはアジャスト・マークと呼ばれるもので、当時の造幣局で重量調整のために意図的につけられたもの。裏側の年銘横に記された「A」の刻印は、パリ造幣局で打たれたことを示している。
フランスの英雄として名高いナポレオンだが、出身はコルシカ島でイタリア系の人物である。ナポレオーネ・ブオナパルテというのが本名であり、当初はフランス語も流暢に話せず、フランスの軍士官学校では苦労した。また、貴族階級ではあるものの、ボナパルト家は没落貴族で、少年時代はボロボロの衣服を着ており、貧困から同級生にいじめられていた。図書館で一人で過ごす暗い少年時代を送った彼だが、卒業後は砲兵として抜群の成果を出した。数学が得意な彼は砲丸の弾道距離を瞬時に計算し、次々に武勲を挙げた。
その後、軍人バラス子爵の紹介で6歳年上のフランス貴族ジョゼフィーヌに一目惚れし、結婚を申し込んだ。ジョゼフィーヌと結婚後、フランスへの帰属意識が彼に芽生えたのか、ナポレオン・ボナパルトとフランス風の発音で名乗るようになった。ナポレオンは妻ジョゼフィーヌにぞっこんで、遠征中は毎日のようにラブレターを書いていた。だが、ジョゼフィーヌがそれをまともに読んだことはなかった。むしろ、彼女は友人に夫からの手紙を見せて嘲笑っていた。まさかこの時、彼女は夫が皇帝にまで上り詰めるなど、思ってもいなかったのだった。
品番: CZUCA422
材質: Au900
重量: 12.8g
直径: 26.0mm
状態: VF
特記事項
流通の痕跡がはっきりと見られ、デザインや銘文に潰れが見られる状態。









