

古代ギリシア アシア地方エフェソス ディオボル銀貨 前390~前330年頃 ミツバチ&つがいの鹿
古代ギリシア時代、現在のトルコに位置した都市エフェソスで発行されたディオボル銀貨。前4世紀、今から2,000年以上前のギリシアで造られたもので、ミツバチとつがいの鹿を描いている。
ミツバチは多産の象徴として好まれたモティーフで、特にエフェソスでは多産の女神アルテミスを主神としていたため、ミツバチが貨幣のデザインに採用された。通常、エフェソスの貨幣では鹿は一頭で、頭部ないし全身像が描かれる。そのため、二頭が向かい合って接吻する姿は非常に珍しい。
鹿はアルテミスの神獣であり、アルテミスを主神とするエフェソスでは貨幣のモティーフとしてミツバチ同様に好まれた。鹿の頭上に刻印された「EΦ(イプシロン・ファイ)」は古代ギリシア文字で、発行都市エフェソスのイニシャルを示している。
エフェソスは小アジアを代表する大規模な都市で、繁栄を謳歌していた。エフェソスのアルテミス神殿は著名であり、当時は安産を願って数多くの参拝者が訪れた。また、ローマ時代に入ってからもアシア属州の一都市として重要な役割を果たした。ちなみに新約聖書に登場する聖母マリアは晩年、キリストの弟子の一人ヨハネと共にエフェソスで過ごしたと伝承されている。
品番: FCZUBA507
材質: Sv850
重量: 0.8g
直径: 10.0mm
状態: F
特記事項
流通した痕跡がひどく、摩耗してデザインや銘文が不鮮明な状態。
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